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第91号 目の不自由な方にも対応するように棒状つえのSG基準を改正しました

 このたび、棒状つえのSG基準を改正して、視覚障害者も適応対象としました。

 目の不自由な方でも、身体支持用につえを使われる方は少なくありません。調べてみると、使われているつえは白く塗られたものではありますが、性能的にはSG基準で求めるものとほぼ同じであることがわかりました。しかしながら、従来のSG基準では、視覚障害者であるというだけで、製品の欠陥で事故が生じてもSG賠償の対象とはならなかったのです。このため、視覚障害者安全つえに関する製造事業者や団体にもご協力いただき基準の見直し作業を行ってきました。その結果、適応範囲に身体支持併用の視覚障害者安全つえを加えることとなりました。


今回対象となった身体支持併用の視覚障害者安全つえ 例

 今回の基準改正は、初めから特定の者を除外するのではなく、製品を適切に使える限り適応対象とすべきとの考えに則ったものです。今後もSG基準制定・改正の基本方針として参ります。

 なお、検討の過程で目の不自由な方やご高齢の方にとって表示や取扱説明書をより分かりやすくすべきとの意見が出されました。本件は、棒状つえに限らず製品一般に共通する課題です。また、昨今は、QRコードによって製品情報を得られる製品が広がっており、音声や動画による案内も出てきています。このため、棒状つえの改正においては、取扱説明書の文字サイズが小さくなりすぎないように基準項目を加えたうえで、製品全体に及ぶ課題、特にQRコードの活用の可能性については、協会内の安全管理委員会の下での検討を開始しました。

 安全管理委員会においては、単に、PDFの取扱説明書のダウンロードができるということだけでなく、より分かりやすく使い勝手もよい情報の提供を行うことが重要との意見が出されています。情報技術が急速に進歩を遂げていますので、事業者の方々に創意工夫頂けばと思います。ご意見やご提案がございましたら、お問い合わせのフォームを使って協会までお寄せください。
お問い合わせ | 製品安全協会CPSA (sg-mark.org)


QRコード 例

2023年度