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第161号 避難所生活のプライバシーを守る!避難所用間仕切りテント
地震・水害などの災害時の避難所生活では、多くの人が同じ空間で過ごさなければならず、プライバシーの確保や安全性が大きな課題となります。そんな中、2022年12月に制定された「避難所用間仕切りテント」のSG基準は、避難所用間仕切りテントに求められる高い品質基準を示し、避難生活の改善に寄与するものです。
この基準では、まずプライバシー保護に重点が置かれています。例えば、テントの幕体には、内部からの照明によって影が外部に映りにくい特殊な材質が求められており、これにより、外から中の様子が見えにくい設計がされています。また、表札や郵便受けを設置することで、居住者が間違って他のテントに侵入することを防ぐ工夫も施されています。
一例として、2004年(平成16年)10月23日に発生した新潟県中越地震時の避難所生活におけるアンケート結果では、「プライバシーの確保」に苦しみを訴える愁訴率は48.8%であり、一番高い「生活空間の広さ」(66.3%)に次ぐものでした。 出典:永幡幸司 金子信也 福島哲仁 ”避難所における生活環境の問題とストレスとの関係について”
内閣府「避難所における良好な生活環境 の確保に向けた取組指針(平成 25 年 8 月)」本文P.15においては、災対法 86 条の 6 に基づく避難所における生活環境の整備に必要な措置として、プライバシーの確保も挙げられており、間仕切り用パーティションもその対象となっています。
さらに、すべての人が快適に利用できるよう、多様なニーズに対応した設計も重要な要素です。車いすのまま出入りできる構造が採用されているものだったり、安全に個別の電源を引き込むことができるものも含まれています。もちろん、強度や安定性といった基本的な安全品質も厳しく規定されており、安心して利用できることが保証されています。
避難所生活は、心身ともに多大なストレスを伴うものですが、このような配慮の行き届いた間仕切りテントが、少しでも快適で前向きな生活を支える一助となれば幸いです。私たちは、皆さまの安全とプライバシーを守る基準作りを通して、安全・安心な製品をお届けすることを目指しています。
2024年度