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第145号 11月は『製品安全総点検月間』~安全点検の重要性~

毎年11月は「製品安全総点検月間」です。安全点検が重要な、体育施設用器具(サッカーゴール、バレーボール支柱、卓球台など)について、どのような事故が実際に発生しているのか、そして、どのような点検が必要なのかをご紹介します。 

日本スポーツ振興センターのデータによると、体育活動中において死亡事故や重度の障害事故が平成10年度~平成28年度の19年間で792件(死亡599件、障害193件)報告されています(※1)。また、同センターによる報告書で、「体育活動中における事故の傾向及び事故防止対策」によれば、中学校・高等学校においてサッカー・フットサルは事故事例の多い球技となっています。事故の多くは運動中の接触、転倒事故によるものですが、器具が原因となる事故も発生しています。

消費者庁の報告では、サッカーゴールに関しては、小学生がサッカーの試合中、得点を喜んでゴールネットにぶら下がった際、ゴールポストが転倒し、圧迫されて死亡する事故が起きています。バレーボール支柱では、体育館の倉庫で、立て掛けていたバレーボール用の支柱が倒れ、生徒の足に当たって足の一部の機能を失う事故が報告されています(※2)。これらの事故の多くは、使用者の不注意や器具の不適切な管理が原因になっています。

※1日本スポーツ振興センター 体育活動中における事故の傾向

※2コラムVol.8 スポーツ用大型器具に関する事故 ―取扱いに注意しましょう― | 消費者庁

参考:第112号 安全点検は忘れずに!よじ登ったりしないで!–サッカーゴール等の体育用施設器具

これらの製品は、定期的な点検が必要であるため、SG基準では、具体的な確認項目と確認方法を示した安全点検表を定めており、それを使って点検を行うことを求めています。

例えば、サッカーゴールの場合は、ネット支持具、ネット装着具などでは三か月に一回、ゴールポスト、支持枠などでは半年に一回の点検をもとめており、破損、変形、さび、ヒビ、接合部の異常がないことを目視や揺り動かすことなどで確認することとなっています。問題があれば使用を中止して修繕等の対応を行うこととなっています。また、くい又はおもりでゴールがしっかり固定されていることは日常点検で確認することとなっています。

製品事故が発生する危険を早期に発見して対応を行うことにより、製品を安全に使用し続けることができます。これらの情報が役立つことを願っています!何かご質問があれば、お気軽にお知らせください。

2024年度