E-mail newsletterメルマガ配信
第143号 つえやウォーキングポールの点検をしましょう ~先ゴムの摩耗に気を付けて~
つえやウォーキングポールは歩行をサポートするアイテムですが、先ゴム部分の摩耗による事故が増えています。定期的に先ゴム部分の確認はされていますか?運動靴の底面と同じように、すり減ってしまった先ゴムは滑りやすくなり、歩き方のくせによって片側がすり減るとバランスを崩して転倒する危険があります。
ちょっとした転倒でも高齢になると骨折に至ることがあり、そこから寝たきりになってしまうケースが少なくありません。高齢者の事故の原因は転倒・転落が8割を占め(※1)、毎年のように転倒して腰や足の骨を折る怪我をされる方がいます。介護が必要となる主な原因でも「骨折・転倒」が13.9%と、高齢による衰弱より多くなっています(※2)。高齢者の転倒・転落・墜落による死亡者数は年間10,809人に及び、交通事故による死亡者数の5倍以上になります(※3)。
つえを使っていて、「先ゴムが外れてしまいバランスを崩し転倒しそうになった」、「先ゴムが破損し転倒して額に裂傷を負ったといった」という事故は実際に起こっていることで、消費者庁にも報告が届いています。どちらも原因は、定期的に点検をしなかったことで先ゴムの劣化に気づかずに起こってしまったものです。つえやポールの先ゴム部分は運動靴の底面に比べて地面との接地面が小さいため滑りやすく、特に気を付ける必要があります。つえやポールの使用前には点検をし、摩耗が見つかったらすぐに新しいゴムと交換しましょう。転ばぬ先の杖ならぬ、転ばぬ先の点検をお忘れなく。
※1出典 2018年の消防庁の調査
※2出典 「令和4年国民生活基礎調査(厚生労働省)」
※3出典 「令和4年人口動態統計(厚生労働省)
2024年度