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第78号 SG基準作成の思いとは:プラスチック浴そうふた(修正版)

 プラスチック浴そうふたのSG基準が制定されたのは昭和50年(1975年)のことです。当時は、浴室内で遊んでいた子どもが溺死したなどの痛ましい事故が多発しておりました。浴そうふたに手をついたとたんにたわんだり滑ったりすると、バランスを崩して浴そう内に落ちてしまう可能性があります。それが、お子さんやご高齢の方である場合は、命取りになることがあるのです。

 実は、高齢者の浴そう内での不慮の溺死及び溺水の死亡者数は4,750人(令和3年)で、交通事故の全死亡者数2,150人よりも多いのです。 SG基準は、このような浴そう内事故を極力防ぐために、以下のような試験を行っています。

●【曲げたわみ試験】:ふたの上面に手をついた途端、ふたがたわんで人が浴そう内に落下することを防止           
●【すべり抵抗試験】:ふたの上面に手をついた途端、ふたが滑って人が浴そう内に落下することを防止
●【落下衝撃試験】 :ふたが落下したときに割れて、鋭利な端部でけがをすることを防止


曲げたわみ試験画像

 この基準が制定されて以来、プラスチック浴そうふたのSGマーク付き商品では、死亡事故は発生していません。

 しかしながら、近年、SGマークのついていない製品が多く出回るようになりました。浴そうふたの欠陥による不慮の事故を防ぐために、是非、SGマークが付いていることを確認して製品をお求めください。

 万が一、SGマーク有効期限内に、マーク付き製品の欠陥により事故が発生した場合は、治療費等は賠償されます。

8/16初版 → 8/16修正
・第2段落 一つ目の文中:「交通事故の死亡者数2,150人」→「交通事故の死亡者数2,150人」

2023年度