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第14号 新基準について:一酸化炭素発生抑制調理器具

今回のメルマガ
・前半:一酸化炭素発生抑制調理器具のお話
・後半:お知らせ
メルマガ 第14号 発行日:2020/06/16

一般財団法人 製品安全協会
調理器具担当

新規SG基準作成のお知らせ
(一酸化炭素発生抑制調理器具のSG基準)

 いま、製品安全協会では「一酸化炭素発生抑制調理器具」の基準作りが最終段階を迎えています。それでは、この長い名前の調理器具はいったい何でしょうか?

 読者の皆様の中には、あるいは、覚えがあるかもしれません。数年前、鍋やフライパンの底部に羽のような突起(フィン)をつけた調理器具が出て、その斬新なデザインもあって一世を風靡したことがあります。フィンを付けることで火があたる表面積が広がり、熱効率が高まって省エネとエコになるというアイデア商品でした。ところが、そのような製品を使うとキッチンの警報器が鳴動する騒ぎが相次ぎました。調べてみると、フィンのために底部の気流が乱れ、不完全燃焼を起こして一酸化炭素が高濃度で発生することが分かりました。一酸化炭素は極めて毒性の高いガスです。0.04%でも1-2時間で頭痛や吐き気を催します。独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)の試験では、換気が悪い条件で当該フライパンを使うと10分でその濃度に達していました。一酸化炭素がその4倍の0.16%迄あがると1時間で致死レベルとなります。これほどの毒性がありながら無臭なため気が付かずに中毒してしまうのが一酸化炭素の怖さなのです。このため、平成27年3月には、NITEが注意喚起を行っています。

 このような問題が発覚してから、調理器具製造業界は、有識者らと協力して、どのような形状の調理器具をどのような条件で使ったときにどのくらいの一酸化炭素が発生するかをこつこつと調査してきました。調理器具も、鍋もあればフライパンもあれば、グリルの中に入れて使う器具もあります。検証の結果、一酸化炭素が発生しにくい形状で簡単には変形しない製品と使い方の条件が分かってきました。これをSG基準として制定する作業が間もなく終了し、今秋以降には対応する製品が出てくる見通しです。そのような製品には、以下のようなマークが付く予定ですのでご確認ください。

 

 新型コロナウイルス感染予防の新たなライフスタイルとして、ご家庭で調理をされる機会が増えていることと思います。是非とも、調理器具選びでも安全性を重視し、料理の幅は広げていただければと思います。

(参考:NITEによる試験結果と注意喚起) https://www.nite.go.jp/data/000073146.pdf

①新着情報 https://www.sg-mark.org/
・今回はありません。

②拡散希望
・受信者のHP、職場の方々、知人等に転送等していただいて構いません。
よろしくお願いいたします。

③記事募集
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 製品安全協会広報→ sg-news@sg-mark.org
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2020年度